平和島レディースクリニック

診察室では説明しきれないことを中心に

妊娠したら猫を飼っちゃダメ?

トキソプラズマというのを聞いた事があるでしょうか。

 

これは、妊娠中に感染すると赤ちゃんに影響が出る事があるため、妊娠中には気をつけないといけない病気です。

 

そして、その感染の原因の1つに猫があげられるため、妊娠中に猫を飼ってもいいのか質問される事があります。

 

そこで、今回は猫と妊娠について説明したいと思います。

 

トキソプラズマとは

 

まず最初にトキソプラズマについて説明したいと思います。

 

トキソプラズマとは、大きさ5μmほどの肉眼では見えないほど小さい原虫という寄生虫です。

(1μmは、1mmの1000分の1です)

 

土壌や家畜、猫の体の中に存在しているため、これらに接触する場合には注意が必要です。

 

皮膚から感染することはありませんが、触れた手を介して口から感染するため、しっかり手洗いをする必要があります。

 

また、加熱不十分な肉にも含まれるため、赤い部分が残っている肉は、ローストビーフも含めて、妊娠中は食べてはいけません。

 

猫からの感染について

 

感染した猫がフンの中にトキソプラズマを排出するのは、感染後2週間までです。

 

そのため、2週間以上前から室内で猫を飼っていて、外の土や生肉に一切触れていないのであれば、その猫から感染する可能性はありません。

 

以上のことから、妊娠したからと言って猫を手放す必要はないと言えます。

 

また、仮に猫がフンの中にトキソプラズマを排出したとしても、感染する力を持つまでには24時間必要と言われているため、猫のフンはこまめに捨てること、妊婦さんはフンの処理に関わらないことが大切です。

 

 

トキソプラズマに感染すると

 

妊婦さんがトキソプラズマに感染すると、胎盤を通して赤ちゃんに感染してしまう可能性があります。

 

妊娠初期は赤ちゃんへの感染率は低く、数%〜25%程度ですが、感染した場合の症状は重くなりやすく、60〜70%が重症化すると言われています。

 

その一方で、妊娠後期は60〜70%の確率で感染してしまいますが、重症化する確率は10%程度と低くなってきます。

 

赤ちゃんに感染した場合は、流産・死産となったり、水頭症、視力障害、精神運動機能障害など、様々な症状が出る可能性があります。

 

 

トキソプラズマの検査方法は?

 

感染が心配な場合は、妊婦さんの血液検査をすることで、妊婦さんが感染したかどうかを調べることができます。

 

妊娠初期の採血検査にトキソプラズマの項目が入っている病院もありますし、入っていないところはお願いすれば入れてもらえるはずなので、心配な時は調べてもらいましょう。

 

以上、妊娠と猫の関係について、トキソプラズマを中心に説明しました。

 

猫を飼っているからといって必要以上に心配する必要はありませんが、注意する点はあるので、気をつけてくださいね。