平和島レディースクリニック

診察室では説明しきれないことを中心に

月経移動について

旅行や試験と月経が重なってしまって困る、という方には月経移動をお勧めしています。

 

ここでは月経が来てほしくない!!というときに、その月経を後にずらしたり、早めたりすることができるのです。

 

今回はその方法について説明したいと思います。

 

まず、早める方法について。

 

これは、来て欲しくない生理の一つ前の生理が終わるあたりからホルモン剤を10日前後内服すると、その数日後に生理がくる、という飲み方です。

 

もし、5月の生理を移動させたいのであれば、4月の生理あたりからホルモン剤を飲むことで、5月の生理を少し早める事ができます。

 

ただ、早める方法は時に失敗することがあるので、より確実性を求めるのであれば、遅らせる方法をお勧めします。

 

遅らせる場合には、来てほしくない生理の5~7日ほど前からホルモン剤を内服します。内服している間は生理が来なくて、飲み終わって数日してから生理が来ることになります。

 

そのため、来てほしくない生理の1週間近く前には受診してもらう必要があります。

 

内服してもらうお薬自体は大きく分けて二種類あります。

 

中用量ピルと言われるものと、ノアルテンという名前の薬です。

 

中用量ピルに関しては、副作用として吐き気が出ることがあるので、初めて内服する場合には少し注意が必要です。以前内服したことがあって、キツい副作用が出ない事がわかっていれば大丈夫ですが、もし副作用が心配な時には、大切な用事の時には避けた方がいいかも知れません。また、血栓症という副作用もあるため、40歳以上の方やタバコを吸う方などはリスクを伴う薬になります。

 

その点、ノアルテンという薬であれば、血栓症のリスクはなく、年齢や喫煙に関係なく内服することができます。

また、吐き気などの副作用も比較的出にくいお薬になっています。

 

大事な用事に生理が被って困る時には対応可能なことがありますので、お近くの婦人科へご相談ください。