生理痛は治療しない?
時々、「生理痛で他の病院を受診したんだけど、検査しても何もなかったから、何も治療してもらえなかった」と言って受診される患者さんがいます。
たしかに、超音波で子宮や卵巣が腫れていると、明らかな「子宮内膜症」として治療適応になる事が多いのですが、超音波では全くわからない「子宮内膜症」もあるのです。
超音波だと、せめて1cm前後の大きさの「病変」がないと、見つける事ができません。
しかし、1cmにも満たないような「子宮内膜症」は結構あるんです。
手術をして、お腹の中を見ていると、数mmしかない「子宮内膜症」を見つける事がよくあります。
これらは、生理痛の原因になるのに、超音波検査では「何もない」ということになるのです。
では、「超音波で何もない」と治療適応ではないのでしょうか。
そんな事は決してありません。
全ては生理痛が辛いかどうか次第です。
生理痛が辛ければ、治療しましょう。
年齢を重ねるごとに生理痛は強くなる事も多く、あまり酷くなると不妊症に繋がる事すらあります。
漢方が効く事もあります。
いろんな種類の痛み止めもあります。
ホルモン治療が体に合えば、相当楽になります。
超音波で何もないから治療の必要がない、なんて言われても諦めないで下さい。
しっかりと治療の選択肢を示してくれる婦人科医をかかりつけにしましょう。