子宮のポリープについて
婦人科を受診した時に
ポリープがあるね
と言われたことはありますか?
普段、外来をしていると、ポリープを指摘されたことのある患者さんが結構います。
ただ、そのポリープがどこにあるかまで把握している人は少ない印象です。
というのも、我々産婦人科医がポリープというときに、それができる場所によって大きく二つに分かれるからです。
ひとつは
子宮頚管ポリープ
というもの。
これは、腟の奥にある子宮の出口部分に出来るもので、不正出血の原因になったりします。見つけた時点で取ってしまうことが多いのですが、根が太い場合には、その場では取れないこともあり、入院して切除することもあります。
そして、もう一つは
子宮内膜ポリープ
というもの。
これは、子宮の奥の子宮内膜という部分にできるポリープです。超音波検査をして初めて見つかるものですが、こちらも不正出血の原因になったりします。
なかなか外来で簡単に取るのは難しいので、入院して切除することが多いですが、次の生理の後に見てみたら、ポロっと取れてしまったのか、無くなっていることもよくあります。
このように、一言で「子宮のポリープ」と言っても、二種類に分かれているのです。
どちらも、基本的には良性のもので、何も症状がなければ放置しておくのも一つの手ではありますが、ポリープが本当に良性のものなのかどうかは、それを取ってきて顕微鏡で見てみないと最終診断が付かないので、取ってしまうことが多いですね。
特にあまり大きくない頸管ポリープであれば、外来で痛みもなく取れますので、そこは負担が少ないと思います。
内膜ポリープに関しては、不正出血の原因になるようであれば取ることが多いですし、不妊症に悩む方も内膜ポリープが悪さをしている可能性があるので、手術で取ることが多いです。
もしも、外来や検診で「ポリープがあるね」と言われたら、子宮のどこにあるのか聞いてみると、その後の流れがわかりやすいので、確認してみてくださいね。