平和島レディースクリニック

診察室では説明しきれないことを中心に

子宮のポリープと言われたら

子宮がん検診や、おりもの検査で婦人科を受診した時に

子宮のポリープ
と言われることがあります。


子宮のポリープは、大きく分けて二つあって、ひとつは


子宮頚管ポリープ

というもの。そして、もうひとつは


子宮内膜ポリープ

というものになります。


ここでは、子宮頚管ポリープについてまとめたいと思います。



まず、基本的な方針としては、切除して顕微鏡で診る検査に回すことになります。

というのも、ポリープ自体は良性腫瘍であることがほとんどなのですが、ごくごく稀に悪性のもの、つまり癌が含まれることがあるため、見つけた場合には切り取って顕微鏡で詳しく診た方が安心、ということになります。


だいたいのポリープは茎の部分が細くて、ねじるだけで簡単に取れるので、特に麻酔もなく、外来で簡単に取れることが多いです。

ただ、茎の太いポリープだと、外来では簡単に取れないので、入院して手術が必要になることもあります。




次に、子宮内膜ポリープについてまとめます。

子宮内膜ポリープは、子宮の奥にあるポリープなので、超音波検査をして初めて見つかります。

そのため、いわゆる「子宮がん検診」では超音波検査をしないことが多いので、検診だけでは見つからないことがあります。


ただ、この内膜ポリープも上で説明した頚管ポリープと一緒で、ほとんどが良性なので、不正出血などの症状があったり、不妊症の原因になっている可能性があったり、悪性の可能性があったりすると手術して取ることになりますが、そうでなければ経過を診るだけになります。


内膜ポリープ自体は、1㎝以下であれば良性の可能性が極めて高いのですが、大きくなるにつれて癌の可能性も出てくるので、経過を診ることはとても大切です。



以上、ポリープについてまとめてみました。


がん検診で指摘されるポリープは、最初に説明した「子宮頚管ポリープ」であることがほとんどです。

また、婦人科医にとって「ポリープ」は本当によくある疾患なので、結構気軽に「ポリープがありますね」と言ったりします。


基本的には良性のものがほとんどなので、あまり気にする必要はないのですが、ポリープが見つかった以上は、やはり「精密検査」という方針になることが多いので、「まぁ、大丈夫だろう」と放置することがないように気を付けてくださいね。