現役産婦人科医の時間外診療

平和島レディースクリニック

診察室では説明しきれないことを中心に

子宮がん検診で精密検査を受けてきたら

子宮がん検診とは子宮の表面を綿棒やブラシで擦り、取れた細胞を顕微鏡でみて検査をします。

その結果、正常と癌の間にある


異形成


という診断が下されることがあります。


これは、正常と癌の間にある状態なので、癌ではありませんが、そのまま放置しておくと、癌になってしまう可能性があるため、見つけた時点でしっかりフォローしていく必要があります。


その異形成の中でも、軽度・中等度・高度と分類することができ、軽度の方がより正常に近い状態と言えます。

軽度異形成は、英語表記すると


CIN1


となるため、検査の結果には、このように記載されていることが多いです。


CIN1が軽度異形成、CIN2が中等度異形成、CIN3が高度異形成と、数字が大きくなるにつれて癌に近づいていくイメージです。

CIN1だと、CIN3に進む確率は1~2割程度と言われていますが、30歳以下の方であれば90%近い確率で自然に治ることがわかっています。


そのため、CIN1が出た場合には、すぐに治療するのではなく、半年ごとにフォローしていく必要があります。

半年ごとに検査をして、2回連続で正常な結果になれば、通常の検診スケジュールに戻ることができます。



CIN2であった場合は、CIN3以上に進む確率が25%前後と言われています。やはり、多くの場合は自然に治るため、これから妊娠を考えている方や妊婦さんは、慎重に経過を診る必要があります。

CIN1では、半年ごとのフォローで大丈夫でしたが、CIN2の場合には、3~6カ月ごとにフォローすることになります。

そうして1~2年フォローしても治らない場合や、本人の強い希望がある場合には、CIN2も治療対象になってきます。

実際の治療では、


円錐切除


と言って、病変部分を含めて子宮の頚部を切り取る手術があります。これは子宮の出口に当たる頚部を切り取ることになるので、あまり大きく切り取ってしまうと、妊娠した時に早産や流産となるリスクが考えられます。

その他には、


レーザー蒸散


と言って、レーザーで病変部分を焼いてしまう治療法がありますが、これであれば将来の妊娠には影響がないと言われています。

主治医の先生とよく相談してみてくださいね。