現役産婦人科医の時間外診療

平和島レディースクリニック

診察室では説明しきれないことを中心に

麻疹ワクチンは必要なのか

様々なワクチンがある中で、ワクチンを接種した後に何らかの副作用が出た場合、「それがワクチンのせいだ」と問題になることは度々あります。

そこで、今回は

麻疹


について調べた事をまとめてみました。


クリニックのHPになります。


麻疹について | 平和島レディースクリニック



こちらのHPに詳しくまとめているのですが、ワクチンを接種することで様々な病気の確率を下げることができます。


感染 ワクチン
ショック (全ての薬に可能性あり) 0.1%未満 ※3
血小板減少性紫斑病  6000人に1人 ※4 100万人に1人 ※3
急性散在性脳脊髄炎  10万人に0.8人以下 ※5  なし ※6
脳炎 1000人に1人 ※2 100万人に1人以下 ※3
亜急性硬化性全脳炎※1 数千~数万人に1人 ※1,3 なし ※1
肺炎 6% ※2 なし
麻疹症状 1週間、発熱・発疹 ※2 8%に発熱、6%に発疹 ※2


※1:亜急性硬化性全脳炎ガイドラインより  http://prion.umin.jp/guideline/guideline_sspe.html

感染して数年して発症し、運動障害・知能障害が進行して、治療法が無く死に至る可能性が高い。

※2:国立感染症研究所HPより https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/518-measles.html

脳炎:麻疹による2大死因の一つ。 発疹出現後数日して発症し、60%は完全に治るが、25%は後遺症が残り、15%は死に至る。

肺炎:麻疹による2大死因の一つ。 乳児死亡の60%は肺炎が原因。

※3:麻疹ワクチン 添付文書より

※4:日下奈津子 他 :ワクチン接種後に発症した特発性血小板減少性紫斑病の2例. 仙台市立病院医誌 29,55-60,2009

https://hospital.city.sendai.jp/pdf/p055-060%2029.pdf

※5:「10万人に0,8人」というのは麻疹に限らず、日本国内で発症する急性散在性脳脊髄炎全てについて。

山口結 他: 我が国における小児急性散在性脳脊髄炎、多発性硬化症の現状. 脳と発達 42,227-229,2010

※6:厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 急性散在性脳脊髄炎」より






特に妊婦さんでは、日本国内で、2000年~2001年に妊娠中に麻疹感染した妊婦さん8人のうち、3人が流産・死産という結果になっています。

(Chiba ME, et al. Measles infection in pregnancy.  J Infect. 2003 Jul;47(1):40-4.)



いかかでしょうか。



ワクチンを打つことで副作用が出るかもしれません。でも、それは自然に感染した時の確率よりずっと低いことなのです。


麻疹に対する抵抗力があるかどうかは採血で簡単に調べられます。



麻疹は感染力が非常に強い病気です。麻疹に対して抵抗力があるのかどうか、一度調べてみてくださいね。