平和島レディースクリニック

診察室では説明しきれないことを中心に

イソフラボンの具体的な摂取量について

以前、イソフラボンと癌の関係はなさそうだ、というブログを書いたのですが、具体的にどれくらいのイソフラボンを摂取してもいいのか、調べてみました。


以前紹介したブログの中の論文では、1日のイソフラボン摂取量を20㎎、35㎎、60㎎の3群に分けて比較しているのですが、どの群でも癌との関係性は認められませんでした。


厚生労働省が発表しているデータでは、1日に食事から摂取するイソフラボンの量は大よそ20㎎程度、多くても70㎎程度と言われているので、通常摂取するイソフラボンの量では、まず問題ない、ということが言えます。


では、サプリから摂取するイソフラボンを加えると、どうなるでしょうか。


同様に厚生労働省が発表しているデータによると、、、


http://www.fsc.go.jp/hyouka/hy/hy-singi-isoflavone_kihon.pdf


1日に150㎎のイソフラボン錠剤を摂取し続けると、2年半では問題なかったのですが、5年継続すると、子宮内膜増殖症という子宮体がんに繋がる病変が増えてしまったのです。

また、1日に60㎎のイソフラボン錠剤を摂取するだけでも、生理不順になってしまいました。



以上の事から、食事とは別にサプリでイソフラボンを摂取する場合には、1日に30㎎程度の量であれば問題ない、という結果になります。



ただ、妊婦さんに関するデータが全くないので、妊娠中はあえてイソフラボンのサプリは摂らない方がいいと思います。イソフラボンの作用の一つとして、イソフラボンの量が多すぎると白血病を引き起こす可能性が指摘されているため、あえて妊娠中にサプリで摂る必要はないだろう、ということです。


以上、イソフラボンの摂取量についてまとめてみました。

もし、イソフラボンのサプリ摂取を考えている方は、参考にしてみてくださいね。