現役産婦人科医の時間外診療

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現役産婦人科医の時間外診療

現役産婦人科医が診察室では説明しきれないことをまとめてみます

産婦人科医の勤務時間

この仕事をして10年近く経つので、もう慣れてしまったのですが、いまだに、医療関係以外の人と話すと、驚かれる事があります。

それは、産婦人科医に限らず、医師すべてについて回る

当直


という勤務体制。



自分たちで当直と言ってしまっていますが、実際には当直という言葉は使ってはいけません。


なぜなら、夜間も病院にいるのは

宿日直


もしくは

夜勤


しか存在しないからです。


- 宿日直とは

常態としてほとんど労働する必要がない勤務であり、病室の定時巡回等の特殊な措置を要しない軽度の、又は短時間の業務を行うことを目的とするものに限る。


とされています。



産婦人科医に限らず、病院に泊まっている医師は、夜中何時であろうとも患者さんの対応をしています。

とても、軽度・短時間の業務で終わることはありません。



つまり、当直と呼んでいるのは、宿日直にはあたらず、

夜勤

になるのです。



では、夜勤とは一体何なのか。


日勤と同じ労働時間として換算されますので、日勤・夜勤あわせて週40時間以内にしなければなりません。



では、産婦人科医の場合はどうなっているか。


月曜から金曜まで最低でも日勤で40時間働いています。

そして、週に1回か2回は当直夜勤をしています。


夜勤は、17時から翌8時までの15時間。



それが、毎週続きますので、夜勤だけでも月の残業時間は60時間にのぼります。



当然、毎日9時5時で帰れるはずもありません。

平均すれば2、3時間は残業しているでしょうか。

そうなると、月に40~60時間は残業しています。


つまり、夜勤とあわせると、毎月100~120時間は時間外労働をしていることになるのです。



過労死認定基準が80時間ですので、平気で過労死レベルですね・・・



しかも、看護師が夜勤明けは休みで、その翌日も休みになるのに対して、我々医師は、朝8時頃から日勤開始、そのまま夜勤に突入し、何事も無かったように翌日の朝から日勤が始まるわけです。


ざっと30時間連続勤務しながら、あー眠いと思いつつ手術をすることもあるわけです。


もちろん、執刀医で眠ったことはありませんよ!!!


ただ、第二助手という、手術の視野を確保するだけのただ手を出しているだけという立場の医師は、時に居眠りをすることもあります。


まぁ、そんな中で働いているのですが、個人的に過労死しちゃうなぁと思ったことは一度もないんですよね。


それって、きっと仕事が嫌だ!!!って思う瞬間がないからだと思うんです。

そりゃ、ストレスフルな仕事を何十時間もしていたら、命がいくつあっても足りません。


人の命を預かっている、特に産婦人科医は母体と胎児の二つの命を預かっているわけですから、そういう意味での「ストレス」はあります。

でも、マイナスイメージとしてのストレスではなく、「やりがい」っていう意味が大きいんですよね。



まぁ、何が言いたいかっていうと、我々は好きでこの仕事をしているんだけど、眠気には勝てないので、眠そうな顔をしていても多めに見てくださいね。

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