平和島レディースクリニック

診察室では説明しきれないことを中心に

開業して3ヶ月が経ちました

早いもので、6月に開業して3ヶ月が経過しました。 もともと「ゴトウ医院」さんとして 診療されていた場所を継承して開業することに 決まったのが5月中旬。 そこから、2週間で様々な準備を進めて、 何とか体裁を整えて、6月1日から診療を 開始しました。 今ま…

分娩予定日はいつですか

妊娠初診の方によく聞かれるのが予定日はいつですかという質問です。 そこで、今回は分娩予定日の決め方について説明したいと思います。 排卵した日が妊娠0週0日と勘違いされることが多いのですが、 排卵した日は妊娠2週0日と決められています。 ということ…

妊娠中のお酒について

妊娠中はお酒やタバコがダメだというのは聞いたことがあると思います。また、このブログでも妊娠とタバコについて取り上げてきました。 そこで、今回は妊娠とお酒の関係について書きたいと思います。 2009年の厚生労働省の調査では、妊娠中に飲酒した経験の…

腹筋しすぎたら子宮が出てきちゃう??

ダイエットは永遠の課題ですが、個人的には筋トレが一番ラクかなと思っています。 ランニングやウォーキングは時間がかかるし、やっている間はカロリーが消費されますが、お休みしている間はカロリー消費されません。 その点、筋トレは週に3回程度のトレー…

「ついで」検査のおすすめ

皆さん、子宮がん検診は受けていますか。なかなか「検診」というのは受診のハードルが高いと思います、私自身、しっかり検診を受けているかというと・・・ 受けないといけないとは思っているんだけど そもそも、病院にわざわざ行くのがハードル高いですし、…

帝王切開の吐き気には〇〇が効く

赤ちゃんが逆子であったり、前回帝王切開をしていたり、お産の途中で赤ちゃんが苦しくなったり、と様々な理由で帝王切開をすることがあるのですが、帝王切開中にお母さんが気持ち悪くなってしまうことがあります。その原因の一つとして、麻酔によって血圧が…

妊娠中に気をつけること 手洗いをしっかりと!

先日、ローストビーフや火がしっかり通っていないお肉を食べると、 トキソプラズマ という微生物に感染して赤ちゃんに影響が出る、という話をしました。 それと同じように妊娠中に気をつけたいものがあります。 それが サイトメガロ というもの。 これは、小…

妊娠中に食べてはいけないローストビーフ

初めて妊娠した方は不安がいっぱいで、赤ちゃんが子宮の中に確認できた時点で「何か心配なことはありますか」と尋ねても、「何を聞けばいいのかわからない」と言われることが多いです。 そんな中でもよく聞かれるのは「妊娠中にやってはいけないこと」 お酒…

麻疹ワクチンは必要なのか

様々なワクチンがある中で、ワクチンを接種した後に何らかの副作用が出た場合、「それがワクチンのせいだ」と問題になることは度々あります。そこで、今回は 麻疹 について調べた事をまとめてみました。 クリニックのHPになります。 麻疹について | 平和島レ…

「病は気から」っていうのは事実

みなさんは、 プラセボ という名前をお聞きになったことはあるでしょうか。 日本語で 偽薬 と訳したりします。 偽の薬、つまり「薬として作用する成分が何も入っていない、単なる粒」ということです。 なぜ、そういうものが存在するかと言うと、ある薬の作用…

医師を目指したきっかけ

医師として働いていて、よく聞かれるのは「ご両親はお医者さんですか?」という質問です。 世間的には医者の子供が医者になる、という印象が強いようですが、私の両親は医師ではありません。母は専業主婦で、父は普通のサラリーマンでした。 父方の家系には…

妊娠と有機溶剤の曝露について

先日、仕事で「有機溶剤」を使っている方から妊娠に対する影響を質問されたので、少し文献を調べてみました。 Kristen I. Mcmartin MSc,et al.: Pregnancy outcome following maternal organic solvent exposure: A meta-analysis of epidemiologic studies,…

バルトリン腺の腫れについて

デリケートゾーンの痛みについて、以前ブログを書いたのですが、その中でも バルトリン腺 について、まとめたいと思います。 バルトリン腺とは、腟の左右に1つずつある粘液を分泌する部分です。その粘液が出てくる部分が何らかの原因でつまった場合に、バル…

不思議な飲み物

お題「おばあちゃんの思い出」 私の祖母は京都に住んでいました。 私自身、京都の病院で里帰り出産だったのですが、家は滋賀県だったので、年末年始には京都にある祖父母の家に遊びに行っていました。 鴨川沿いにある中華料理屋さんで、お皿を乗せた台がクル…

がん家系かどうか気になりませんか

時々、「母に癌が見つかって」「祖母が癌で亡くなっていて」のように、近い家族に癌患者さんがいると、ご自身の癌を心配される方がいらっしゃいます。そこで、今回は がん家系について説明したいと思います。 婦人科的に「がん家系」として以前話題になった…

子宮のポリープと言われたら

子宮がん検診や、おりもの検査で婦人科を受診した時に子宮のポリープ と言われることがあります。 子宮のポリープは、大きく分けて二つあって、ひとつは 子宮頚管ポリープというもの。そして、もうひとつは 子宮内膜ポリープというものになります。 ここでは…

生理の量が多いけど薬は飲みたくない方へ

普段の生理の量が多くて、貧血もあって、ピルやディナゲストを勧められているけど、毎日飲むのは大変だし、、、という方に向けて、今回は書いてみたいと思います。生理の量の多さには、原因がいろいろあります。 子宮筋腫が子宮腺筋症が原因の場合、手術をし…

医者が文章を書く、ということ

先日、ある健康サイトの監修を頼まれました。 少し前にいい加減な情報を書いた記事を量産して問題になったサイトがあって、あまり「健康サイト」に対する良いイメージはなかったのが正直なところです。 また、マスコミなど取材をする立場の人達は、取材され…

ついに改装が終わりました

今まで改装していたので、仮の状態で診察していたのですが、先日改装が終わり、新たな内装の中で診察が始まりました。 先月は雑然とした診察室や内診室での診察となってしまい、ご迷惑をおかけいたしました。 本日から5階の新たな内装での診察となります。 …

おりものの匂いが気になったら

外来によく来られる患者さんの訴えの中で、おりものの匂いというのは、かなり頻繁にある症状です。 おりものが増える原因としては、カンジダであったり、クラミジアであったり、淋菌であったりと、様々な原因が考えられるのですが、匂いの原因になるのは、そ…

子宮がん検診で精密検査を受けた方へ

子宮頸がん検診で引っかかってしまい、精密検査を受けた方は、結果次第で半年後や3か月後のフォローになっているかと思います。そこで、今回は「精密検査の結果」について説明したいと思います。 まず、精密検査の結果でよく出てくるのが CIN1 CIN2 CIN3…

悩みの乗り切り方

私はO型なので、基本的に細かいことは気にしません。血液型だけで性格が決まるわけがない!!というごもっともなご意見は置いといて・・・ 何か聞かれても、よほどこだわることがなければ 「お好きにどうぞ」 とホイホイYesを言ってしまう性格です。 よく言…

子宮内膜症で手術が大変だった話

以前、子宮内膜症で癒着が大変だったために、人工肛門を作ることになったブログを書きました。 今回は、腸ではなく尿管に癒着があって大変だった話をしたいと思います。 その患者さんは、もともと生理痛が酷かったのですが、腰の痛みが急に強くなった、とい…

不妊症かな、と思ったら

一般的に避妊せずに1年経っても妊娠しないことが不妊症の定義とされています。 とは言え、「1年も待っていられない」「一刻も早く妊娠したい」という方もおられると思います。 そこで、「不妊症か否か」という定義は置いておいて、ある程度簡単に「妊娠でき…

中絶手術を減らすために

日本全国で年間18万件もの中絶手術が行われています。 中絶手術というのは、患者さん本人の精神的・肉体的ダメージはもちろんのこと、実際に中絶手術をする産婦人科医や、それに関わる看護師、医療スタッフ、みんなが精神的に傷ついてしまう手術です。 産…

ミレーナという避妊方法

妊娠したものの、様々な理由で中絶を選ぶ方がいるのですが、精神的にも肉体的にも同じことは繰り返したくないですよね。 コンドームはどうしても男性主体の避妊であり、女性主体で避妊するためには、ピルやミレーナを使ってもらうことになります。 生理痛に…

ピルを飲むと妊娠しにくくなる?

生理と整えたい、避妊をしたい、などの理由でピルを希望される患者さんは多いのですが、よく質問されるのは ピルを飲んで、将来の妊娠は大丈夫なのか ということです。 結論から言うと、長期間ピルを服用しても、将来の妊娠には 影響しません。 実際に、ピル…

生理の前の調子の悪さ、どうしてますか?

女性の半数以上が、生理前に調子が悪くなる、と言われています。 お聞きになったことがある方もいると思いますが、病名で言えば、 PMS 月経前症候群 と言います。 このPMS、軽いものでは特に医学的な治療が必要ないのですが、やはり症状が重くなると何らかの…

内診検査は絶対必要なのか

婦人科を受診する上で最もハードルを高くしているのは、やはり 内診 という検査の存在だと思います。 性交経験のある方でも抵抗があると思いますが、性交経験のない方であれば、内診はとても痛くて出来ないですし、内診台というものに対する抵抗もあって、婦…

医者になる、ということ

医者になるためには、医学部に入らないといけません。 医学部に入るためには、高校時代から受験勉強を頑張らないといけません。 そう考えると、高校3年間と医学部6年間の合計9年間は医師免許を取るために頑張るわけです。 そして、医師免許を取った後、2年間…